今、絶望を感じているあなたに、伝えたいことがあります。
この記事では、あなたを絶望から解放することはできないかもしれません。
でもあなたの絶望に、かすかでも「?(疑問符)」を投げかけることはできると思っています。
もし気が向いたら、この先を読み進めてもらえると嬉しいです。
目の前の世界だけがすべてではない
あなたの絶望が、人生や仕事、恋愛や人間関係など、どんなものだったとしても…
今、あなたが見えている世界が、あなたの世界のすべてではありません。
その世界の外側に、まだあなたが見えていない世界が、無限に広がっています。
無限という言葉が抽象的過ぎて無意味に感じるとしたら、言い換えます。
まだあなたが見えていない世界が「最低でも1つ以上」は存在しています。
まずはその1つを探すことをやってみてください。
なぜなら今、あなたが感じている絶望は、今見えている世界の中だけで起こっていることだからです。
外の世界には、あなたをその絶望感から少しずつでも解放してくれる人か、出来事か、モノか…
何かしらが、必ず存在しています。
心の視野
人が絶望を感じている時は、心の中の視野が最も狭くなっている状態です。
目の前に絶望しかないのではなく、目の前の絶望だけを集中して見てしまっている状態です。
世界は、今あなたが感じているよりも、実はずっとずっと広く広がっています。
そうは言っても…
周りの人たちを見渡したところで、羨ましいとか、自分とは違う世界の人のように思ってしまう…という人もいますよね。
その気持ち分かります。
私もずっとそうでした。
ただその思いは、すべて思い込みなんです。
少し私のことを話させてください。
世界は移り変わる
私が物心ついた頃、そこは既に戦場でした。
「受験戦争」と呼ばれるその戦場では、銃やミサイルのような兵器ではなく…
偏差値や点数で人と戦います。
大げさに聞こえるかもしれませんが、予備校の壁には「日々是決戦」といたるところに掲げられており、受験の合否は、勝敗という言葉で表現されます。
そんな戦場で生きる私の母は、私に勉強させたいがあまり…
「あんたには何の才能もない!何もできない子やから勉強するしかない!」
と、言い続けました。
日々「自分より優れている誰か」とだけ比較され…
「自分に負けるな!」と、自分を守るよりも、自分と敵対することを求められました。
母としては、やる気を起こしたかったんだと思いますが、私は自信を持つことも自己肯定することもできずに育っていくことになります。
それが私の見ていた世界の全てでした。
これは私の家だけで起こっていた出来事ではなく、当時、多くの家庭で似たようなことが起こっていたと思います。
あの頃は、社会全体が学歴至上主義という思い込みに囚われていました。
そんな学歴社会は今、どうなりましたか?
私が就職した会社は、10年後に統合しました。
就活時、どの大学卒かによって選別された多くの人たちが、ある日突然同じキャリアを進むことになりました。
それぞれが進学⇒就職という人生の中で、苦しみ、もがきながら勝ち取ってきたものはいったい何だったんでしょうか?
もちろん今でも大企業の雇用は大卒中心であり、学歴を重んじる考え方も残っているのは感じます。
ただ、起業という選択肢も一般的に認知されるようになったように、人生の選択肢は格段に増えたと思います。
かつて社会全体が信じ込んでいたかのような価値観でさえ、永遠に続くことはあり得ないんです。
これから先、今あなたが見ている絶望が、実はなんて事のない出来事になってしまう…
そんな価値基準の世界がやってくる可能性も十分にあり得ます。
世界は選ぶことが出来る
今にして思えば、当時の学歴社会は、日本だけで起こっていたことです。
理屈だけで言えば、日本から脱出することでそこから逃げ出すことはできたということです。
個人的な事情は様々あるにしても、私たちは自分の住む世界を選ぶことが可能だという認識を持つことが大切です。
最終的に私は、起業という選択肢を選び、学歴という価値基準とは無縁の世界を選択しています。
自信も自己肯定感もなかった私が、なぜ力だけで生きていこうとする起業を選択できたのか?
生まれてから、進学⇒就職という、それまでの私の人生において、いかなる過程においても、起業という選択肢を考えることはおろか、頭に浮かんだことすら一度もありませんでした。
起業というものは、私の人生とは無縁のものだったんです。
しかし、会社を辞めたいと思っていたある日、後輩から勧められたことをきっかけに、自分でも調べてみるようになりました。
この段階で、起業するということが、自分の人生の選択肢の中に加わったことになります。
私は、起業なんて無理だと思っていたから考えなかったのではなくて、考えたことがないから無理だと決めつけてしまっていた…ということです。
私たちは自分とは関係がないと思っているもののことは、日ごろ意識すらしていません。
そういう見えていない世界が、実は私たちの周りにいくらでも存在しているということです。
絶望から抜け出すには
今目の前に見えている絶望は、乗り越えない限り解消できないものとは限りません。
今とは違う世界が見えたら、そこに逃げ出してしまうことで振り切ることだってできます。
とはいえ、絶望の淵にいる中で、外の世界に目を向けることは簡単ではないでしょう。
そんな時はどうすればいいでしょうか?
何もしない
どうしても何もしたくない時は、何もしなくて構わないと思います。
ただ、何もしないことを自分で選択して決断してください。
ここで大切なことは、何となく何もしないのではなく、何もしないと自分で決断して何もしないことです。
それは自分の意志で決めた行動でもあります。
人生を戦いに例えるのはあまり好きではありませんが…
戦略や戦術の中には、前進と後退以外にも、待機や待ち伏せというものもあります。
動かないと決めるのもまた、行動決定の一つです。
自分の意志で決めた以上、自分は何もしてないダメな奴だ!と考えるのは辞めましょう!
これは次に進むための作戦なんです。
視野を広げてみる
そうやってじっと耐える時期を過ごすうちに…
もし、何かをしたいと思い始めたら、視野を広げてみてください。
視野を広げるためのもっとも簡単な方法は、ネットでも本でもいいので、色々調べてみて自分以外の考え方に触れることです。
もっと行動できるのであれば、誰かに相談するなどしましょう。
それは知人や友人でもいいですし、人生相談や心理カウンセラーなどのプロでも構いません。
自分以外の人の視野を借りることで、自分の視野を補うんです。
思い込みを見つける
腹オチまではできなくても「自分以外の考え方もあるかもしれない」くらいに思えるようになったら、自分の中にある思い込みを探してみましょう。
人間は、たくさんの思い込みを持って生きています。
その思い込みの中に、私たちを小さな世界に閉じ込めてしまうものがあります。
それは人それぞれに違いますが…
- 正しくなければならない
- 人に合わせなければならない
- 期待に応えなければ信用を失う
- 人と同じことができなければならない
- 完璧でなければ認められない
等々、無数にあります。
まずは、絶望を強く感じさせる根底に、どういう思いがあるか?を見つけてみること。
そしてその思いは…
- 本当に正しいのか?
- 自分が勝手に思ってるだけではないのか?
など、問い直してみることです。
その際、自分だけで問い直しても変化がないようなら、人にも聞いてみてください。
「思い込み」は、疑いを持った瞬間から「思い」に変わり始めます。
この辺の流れは、心理カウンセラーなどのプロであれば、スムーズに誘導してくれるでしょう。
ここまで行動が起こせるようになった頃には、少なくとも当初の絶望の状態からは抜け出しているはずです。
そして、もし、思い込み自体を変えることができていれば、同じことでは二度と絶望しなくなるはずです。
あなたを助けたい人がいます
今、絶望を感じているあなたへ…
絶望とは、決して「もうどうすることもできない状態」ではありません。
どうにかすることを…
- 知らない
- 気付いてない
- 考えられない
そんな状態のことです。
知る、気付く、考えることができるようになったら、必ず解決策があります。
ただしそれは、一人ではなかなか見つけられないこともあるでしょう。
周りを見てください。
誰か「相談したい」と思える人はいませんか?
遠慮はしなくていいんです。
知り合いにはどうしても話せない場合は、プロに相談することも考えてみてください。
無料で相談できるところもたくさんあります。
一人で考えようとするからこそ、より絶望感が大きくなってしまうものです。
身動きができなくなったら、誰かに助けを求めてみてください。
あなたが思っている以上に、あなたを助けたいと思っている人はいます。