柔軟な思考で人生はもっと楽になる!【リフレーミング】の心得

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  • 悩みやモヤモヤから抜け出せない
  • 過去の失敗を引きずってしまう
  • 未来の不安に押しつぶされそう
  • 自分ってダメなヤツだな

など、自分の中のネガティブな思考から抜け出したい時、今回ご紹介するリフレーミングは、かなり強力なスキルになります。

また、自分だけでなく、自分の友人や大切な人がネガティブな状態になってしまい、少しでも力になれるような声掛けをしたいという時にも力を発揮するでしょう。

時には一瞬で人生を変えてしまうかのような気づきを生み出すこともありながら、決して難しい手法はいりません。

更に、この記事を読んでいけばすぐ気付くと思いますが、実は誰もが知らないうちにリフレーミングを使っています。

この何となく使っていたリフレーミングを、意識して使いこなせるようになると、人生はきっともっとラク~に感じられるようになるはずです。

目次

リフレーミングとは?

ちょっと専門的な言い方をしますが、リフレーミングとは、私たちが物事を見る際の「枠組み=フレーム」を意識的に変えることで、その物事に新たな視点や意味を見つけ出すことで、自分をより理想的な状態へと向かわせる心理学のスキルです。

フレームとは?

「物事を見る際のフレーム」って、ちょっと漠然としたイメージになってしまうかなと思いますので、よくある例で説明します。

コップに水が半分入っているとき、「半分しか入っていない」という捉え方と「半分も入っている」という捉え方がある・・・というのはよくある話です。

glass of water

コップ半分の水という事実は変わりませんが、人によって捉え方が違うだけではなく、同じ人であっても、置かれた状況によって変わります。

すごく喉が渇いていたら足りないと思うでしょうし、一口だけ飲みたい時なら十分でしょう。

薬を飲む時だとしたら、粉薬か錠剤かなど、更に違った捉え方が出てくるはずです。

この状況や考え方が、私たちが物事を見る際のフレームです。

どのフレームで見るか?によって、私たちの捉え方は違ってくることになります。

出来事と意味

私たちの日常には様々な出来事が起こりますが、その出来事自体には、良い悪いというものはありません。

その出来事が良いことなのか悪いことなのかを決めているのは私たち自身です。

例えば、雨降り。

雨が降るということ自体に、良いも悪いもありません。

でも、特に外出する予定がなければ何も感じないのが、野外イベントが中止になったら残念な出来事になり、水不足で断水していたら恵みの雨だと感じたりします。

こんな感じで私たちは、その時のフレームによって、出来事に対する、良い、悪いなどの判断を日常的に繰り返しているわけです。

私たちは物事を見る際、無意識に自分のフレームを通してみているわけですが、これを意識的に変化させようとするのがリフレーミングです。

リフレーミングの種類

リフレーミングにはいくつかの種類がありますが、ここでは日常でも使いやすい2つのリフレーミングをご紹介します。

「状況のリフレーミング」と「内容のリフレーミング」です。

状況のリフレーミング

状況のリフレーミングとは、その人や物事は・・・

  • 「他にどのような状況で役に立つか?」

と、状況や背景のフレームを見直すことです。

例えば、ネガティブ思考は出来るだけ避けたいと思われることが多いですが、仕事上で、リスクを予測し回避するためには絶対不可欠な考え方です。

新規の事業を立ち上げる際のリスクの予測や、お客様のクレーム対応を考える際の想定問答など、ネガティブ思考がなければ成り立たない場面がたくさんあります。

また、頑固な人と付き合うのは難しいかもしれませんが、その強い信念は、職人など技術職においては、むしろ信頼につながることも多いでしょう。

短所に感じられるものは、状況が変われば長所になります。

何かうまくいかない状況に出会ったら、「これが役に立つ場面は?これが機能する状況は?」と考えてみることが状況のリフレーミングです。

内容のリフレーミング

内容のリフレーミングは、意味のリフレーミングとも呼ばれています。

  • 「その物事は、他にどんな意味があるだろうか?」
  • 「他にはどんなプラスの価値があるだろうか?」

という風に、内容や意味のフレームを見直すものです。

発明王エジソンは、白熱電球を開発するまでに、数万回もの失敗を重ねたと言われていますが、それに対して…

私は失敗したのではなく、うまくいかない方法を人一倍多く発見しただけだ。

だから今までやってきたことは全て成功だ。

トーマス・エジソン

と言った…というのは有名な話です。

エジソンに限らず、多くの偉人や成功者と呼ばれる人たちは、たくさんの失敗と思われる状況を切り開いてきた、リフレーミングの達人といえると思います。

私たちが何かを失敗したと思う時は、自分で失敗という意味づけをしてしまった時です。

何かに行き詰って、解決策が見つけられないと感じてしまうと、そこを一つの終わりと判断し、その段階での答えを見つけようとしてしまいます。

「これも途中経過の一つ」というフレームで見ることができれば、認識は大きく変わり始めます。

失敗とは…
  • うまくいかない原因を発見するチャンス
  • 本当に大切なものを見極めるチャンス
  • 時には、何かを終わらせて、新たな挑戦を始めるチャンス

そう考えることで、失敗も挫折も逆境も、すべてが学びの機会になります。

こうしたフレームに変化させることが、内容のリフレーミングの基本となります。

リフレーミング実体験

さてここで、私自身の経験の中で、大きな効果があったと思うリフレーミングの実体験をご紹介します。

第三者のフレームで

私が事業を始めてまだ数年という頃、「今後の仕事でどれを選ぶべきか決めきれなくて迷ってる」と友人に話したところ…

「そんなに選択肢があるなんて仕事うまくいってるみたいで安心したよ!」

という言葉が返ってきて、ハッとしました。

「迷う=選択肢が多い=仕事がもらえている」

・・・という、仕事があるというありがたみを忘れかけていたかもしれない…と大いに反省して襟を正したことがあります。

これは友人が無意識にリフレーミングしてくれた事例ですが、こういう経験、皆さんもありませんか?

リフレーミングは自分だけでなく、第三者に対しても有効です。

しかも第三者の場合、そもそも自分にはないフレームを持ってることが多いため、大きなインパクトになることもよくあります。

また、自分でうまくリフレーミングができないなと思った時、「あの人だったらどういう視点で見るんだろう?」と想像してみることは、第三者のフレームを借りることにもなり、新しいフレームが見つかったりもします。

過去を変える

私はかつて、かなり自己肯定感が低く、自分の人生は失敗だらけだと思ってきました。

実際、事業でうまくいかなかったことはたくさんありますし、人生そのものも同じようなもんだと思い込んでいたんですね。

ただ、NLPを学んで、「失敗はない、フィードバックがあるだけ」という言葉に出会ったことで、全てが変わりました。

フィードバックとは、結果に対する何かしらの情報を受け取る…みたいな意味です。

先に紹介したエジソンの「うまくいかない方法を見つけた」みたいな感じです。

「今まで失敗だと思い込んできたもの、全てが自分の経験値だとしたら、こんな面白い人生あるか!?」

私の「失敗だらけの人生」「挑戦し続ける人生」に変わった瞬間です。

この時、私の認識していた過去はがらりと変わり、自分がどれだけ頑張ってきたのか?をついに認めることができました。

過去の事実を変える事は出来ませんが、私たちの認識している事実というものは、ほとんどが記憶か思い出のようなものに過ぎません。

場合によってはただの思い込みであることもよくあります。

そういう意味において、リフレーミングは過去まで変えられることがある・・・と思っています。

リフレーミングの注意点

ここまで読んでいただいたように、リフレーミングには何かしらの専門知識や特別なスキルなどは何も必要ありません。

ちょっと意識持ってみるだけで実践することができますが、効果を高めるためにも注意していただきたいポイントが3つあります。

単なるポジティブシンキングではない

1つめとして、リフレーミングは、単なるポジティブシンキングとは違います。

例えば、「臆病だ」という思いに対し、「だからこそ慎重な行動ができる!」と考えるのがリフレーミングです。

まず臆病であるという現実は受け入れながら、それを別のフレームで見直すことで、臆病に対する新たな認識を見つけています。

ただの臆病ではなく、慎重な行動という認識が生まれた事で、その後の行動にも変化が起こり始めます。

それに対し、ポジティブシンキングでは、「臆病だってなんだって、そのままの自分でいいんだよ!」といった感じで、確かに前は向いていますが、臆病であるということから目を背けてしまって、望ましい変化は期待できないような考え方になることもあります。

これは特に、第三者に対してリフレーミングする際に、気を付ける必要があります。

落ちこんでふさぎ込んでいる人に、「君ならきっと大丈夫!」といきなり言っても、相手にとっては無責任な発言に聞こえ、「何も知らないくせに!」となってしまう可能性が高いです。

リフレーミングは、上辺だけのポジティブな言葉を言えばいいということではなく、相手の立場に立ち、理解し、共感するところから始まります。

相手の今のフレームを尊重する

ポイントの2つ目ですが、リフレーミングは相手の今のフレームを尊重することが大切です。

本気で自分を変えたい!と頑張りながらも行き詰まってしまった人に、「そのままの君でいいんだよ!」と言った場合、せっかくの変わりたい思いを踏みにじってしまうことになるかもしれません。

また…失恋した…という人に「すぐにいい人見つかるよ!」というような声かけって、意外とあるあるだと思いますが、失恋した直後の人にとっては、追い打ちをかけるようなことにもなりかねません。

良い言葉ならいつなんどきでも相手の心に響くわけではなく、同じ言葉であっても、相手が受け止められないタイミングもあるということです。

相手を尊重したい場合は、相手の使っている言葉を尊重することです。

相手の発した言葉を「バックトラッキング=オウム返し」しながらのリフレーミングであれば、相手が抵抗を感じることが少なく、受け入れやすくなるため、おすすめです。

友人:「失恋して、何も手につかない…」

あなた:「失恋して、何も手につかないか…そうだよね、分かるよ。いいんだよ今は何もしなくて」

という感じで、相手の言葉をそのまま返すことは、ちゃんと話を聞いてるというメッセージにもなり、相手が見受け入れやすくなります。

そしてこのパターンは、いきなりポジティブに向かうのではなく、「何もしないで落ち込んだっていい」というほうに意識を向けています。

リフレーミングは単なるポジティブシンキングではないので、いきなり失恋から目を逸らさせようとするのではなく、まず失恋という事実を受け入れて、ゆっくり癒していけばいいという方向へ意識を向けています。

こうして相手の今の状況やフレームを知るためには、日頃からその人へ関心をもち、理解しようとするコミュニケーションを心がけることが大切です。

習慣化する

そして3つ目のポイント、リフレーミングは習慣化することが大切です。

リフレーミングはすぐにでも実践できるスキルですが、これまでの考え方のクセや思考習慣によっては、ちょっと難しく感じる状況やタイミングもあるかもしれません。

まず、固定化された観念に気づくこと…

そして別の見方を促す、というのがリフレーミングです。

特別なテクニックは不要でも、やはり「慣れ」は必要です。

また、一度リフレーミングして、理想的な状態になれたとしても、それがそのままずっと継続できるということもまずありえません。

人生には次から次へといろんな予想外がやってきます。

行き詰まった場面に出会う度に、リフレーミングを繰り返していくことで、習慣化することが大切です。

まとめ

いかがでしょうか?

リフレーミングが上手にできるようになってくると、ちょっとした悩みは一瞬で消してしまう事もできるようになるでしょう。

簡単なスキルだから小さな悩み限定という事もなく、大きな気付きがあれば、人生そのものが一日で変わったかのような感覚になることもあります。

今日からでも実践できるスキルだと思いますので、自分自身と向き合う時、そしてあなたの友人や大切な人が何かに行き詰っている時など、是非活用してみてください。

著者:平野尚紀
ココロエ代表トレーナー
全米NLP協会公認NLPトレーナー/米国NLP&コーチング研究所認定DSRトレーナー/NLPマネークリニックトレーナー/日本NLP協会認定NLPセールスコンサルタント/武士道家/会社経営者/心理カウンセラー/サムライスタイル運営/ココロエ運営。
武士道を知ることで、自分の思い込みや人から作られた価値観が見えてくる。そこから卒業した時、本当の自分を生きることができるようになる。そんな思いを『武士道×心理学』という講座に込めて、お届けしています。
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